吾輩は猫である。名前はまだない。
気がつけば、机の上には参考書が積まれ、
画面の向こうには午後問題が並んでいた。
人間はこれを「応用情報技術者試験」と呼ぶらしい。
合格した。
まずは、それを述べておく。
努力が報われた事実は、
素直に祝ってよいものだ。
覚え、考え、迷い、書ききった。
それは確かな足跡である。
祝いはする。
静かに、だが確かに。
だが吾輩は、
この場所に長く腰を下ろすつもりはない。
応用とは、基礎の延長であり、
基礎とは、通過点である。
知を積んだ者にとって、
止まる理由にはならぬ。
風は、もう次の問いを運んでくる。
より深く、より広く、
答えのない問いへ。
吾輩は猫である。
満足はするが、慢心はしない。
この合格は、
次へ進むための、ほんの一区切りにすぎぬ。
祝いつつ
風はすでに
次の道