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【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

2026/7/16

吾輩は猫である ―四季報 編―

吾輩は猫である。名前はまだない。 分厚い本を、人間は真剣な顔でめくる。 数字、会社名、業績、配当。 人間はこれを、四季報と呼ぶ。 未来を知りたい。 その思いで、一ページずつ読み進める。 吾輩は思う。投資とは、未来を当てることではないと。 未来を考え続けることだ。 良い会社にも、苦しい時期がある。 目立たぬ会社が、大きく育つこともある。 一冊の本に、答えは載っていない。 だが、考える材料は、たくさん載っている。 人間は、株価ばかりを見る。 だが、会社を見る者は、決算も、事業も、経営者も見る。 木ではなく、森 ...

【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

2026/7/16

吾輩は猫である ―世界は広いようで狭い 編―

吾輩は猫である。名前はまだない。 世界は広い。 国も、街も、人も、数え切れぬほどある。 だから、二度と会わぬと思う。 だが、不思議なもので、また会う。 遠い町で、昔の知り合いと出会う。 初めて会った人が、誰かの友人だったりする。 人間はこれを、縁と呼ぶ。 吾輩は思う。世界とは、広さだけでは測れぬと。 人は、誰かとつながり、その誰かが、また誰かとつながっている。 一本の糸は細い。 だが、幾重にも重なれば、大きな網になる。 猫もまた、縄張りを歩けば、同じ猫と顔を合わせる。 偶然に見えて、実は、同じ道を歩いてい ...

【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

2026/7/20

吾輩は猫である ―ノネコ・イエネコ 編―

吾輩は猫である。名前はまだない。 最近、人間は吾輩たちを、 「イエネコ」 「ノネコ」 と呼び分けているらしい。 家にいれば、イエネコ。 外で暮らせば、ノネコ。 なるほど。 言葉にすれば、分かりやすい。 だが、吾輩は少し不思議に思う。 昨日まで家にいた猫が、今日から外で暮らしたら。 その瞬間に、別の猫になるのだろうか。 人間は、名前を付けるのが好きだ。 分類し、線を引き、安心する。 だが、言葉が増えるほど、本当の姿が見えなくなることもある。 吾輩は思う。 大切なのは、何と呼ぶかではない。 どんな暮らしをし、 ...

【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

2026/7/5

吾輩は猫である ―インフレ防げるのか 編―

吾輩は猫である。名前はまだない。 昨日より、少し高い。 パンも、牛乳も、猫缶も。 人間はこれを、インフレと呼ぶ。 物の値段が、少しずつ上がる。 適度なら、経済は動く。 だが、速すぎれば、暮らしは追いつかぬ。 吾輩は思う。インフレとは、悪でも善でもないと。 問題なのは、速さである。 給料より速く、物価が上がれば苦しい。 生産より速く、お金が増えても苦しい。 世界の出来事、エネルギー価格、天候、為替。 一つではなく、多くの要因が重なって動く。 だから、「これだけやれば防げる」という答えはない。 人間は、景気も ...

【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

2026/7/5

吾輩は猫である ―ナフサだけがなぜ注目される 編―

吾輩は猫である。名前はまだない。 石油と聞けば、多くの人は、ガソリンを思い浮かべる。 車を動かし、飛行機を飛ばし、船を走らせる。 だが、人間は時々、ナフサという言葉を口にする。 なぜ、そこだけ注目されるのか。 吾輩は思う。目立たぬものほど、暮らしを支えていると。 ナフサは、車を走らせるためだけではない。 プラスチック。合成繊維。洗剤。医薬品。塗料。 日常の多くが、そこから生まれている。 だから、価格が動けば、多くの製品へ影響が広がる。 人間は、完成品を見る。 だが、本当に大切なのは、その一歩手前にある材料 ...

【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

2026/7/5

吾輩は猫である ―国の歴史 編―

吾輩は猫である。名前はまだない。 一本の木にも、年輪がある。 人にも、思い出がある。 ならば、国にも、歩んできた道がある。 人間はこれを、歴史と呼ぶ。 嬉しかった日も、苦しかった日も、誇らしい出来事も、忘れたい出来事も。 すべてが、今につながっている。 吾輩は思う。歴史とは、自慢するためだけでも、恥じるためだけでもないと。 知るためにある。 なぜ今があるのか。なぜこの文化が生まれたのか。なぜ同じ過ちを繰り返してはならないのか。 その答えは、歴史の中に眠っている。 人間は、過去を変えられぬ。 だが、過去から ...

【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

2026/7/5

吾輩は猫である ―マイケル・ジャクソン 編―

吾輩は猫である。名前はまだない。 一人が動く。 それだけで、世界中の視線が集まる。 人間はその姿を、Michael Jacksonと呼んだ。 歌い、踊り、魅せる。 その一つ一つが、時代を変えていった。 吾輩は思う。本物とは、真似される者ではないと。 真似したくなる者である。 歩き方も、仕草も、一瞬の静けささえも。 多くの人が追いかけた。 だが、同じにはならぬ。 なぜなら、技術だけではなく、表現そのものが宿っていたからだ。 人間は、完成だけを見る。 だが、その裏には、誰にも見えぬほどの練習と、積み重ねがある ...

【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

2026/7/5

吾輩は猫である ―トロフィーラボ 編―

吾輩は猫である。名前はまだない。 棚には、いくつものトロフィーが並ぶ。金色に光り、誇らしげに見える。 人間はここを、トロフィーラボと呼ぶ。 優勝。表彰。記念。 形は違えど、どれも努力の証である。 吾輩は思う。トロフィーとは、ゴールではないと。 手にした瞬間は、確かに嬉しい。だが、喜びは少しずつ日常になる。 残るのは、そこへ至るまでの時間だ。 悩み、挑み、負けて、また立ち上がる。 その積み重ねが、本当の財産である。 人間は、輝くトロフィーを見る。だが、磨かれるのは、人の方である。 挑戦するたびに、少しだけ強 ...

【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

2026/7/5

吾輩は猫である ―支持率の真実は? 編―

吾輩は猫である。名前はまだない。 数字が並ぶ。五十。四十。三十。 人間は、支持率と呼ぶ。 最近は、毎日のように変わる。 人間はこれを、世論調査という。 高いから正しい。低いから間違い。 そう単純ではない。 吾輩は思う。支持率とは、社会の「その瞬間」を切り取った一枚の写真なのだと。 昨日と今日で、変わることもある。 出来事が起これば、空気も変わる。 人間は、数字だけを見て安心し、あるいは不安になる。 だが、数字の裏には、理由がある。 誰に聞いたのか。いつ聞いたのか。何を尋ねたのか。 同じ支持率でも、見え方は ...

【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

2026/7/4

吾輩は猫である ―消費税1% 編―

吾輩は猫である。名前はまだない。 一という数字は、小さい。 人間は、「たった一%」と言うことがある。 だが、その一%が、国全体を動かすこともある。 人間はこれを、消費税と呼ぶ。 一円、十円、百円。 買い物では、小さな差に見える。 だが、何億、何兆という世界では、重さが変わる。 吾輩は思う。数字とは、大きさだけでは語れぬと。 一%上げれば、税収は増えるかもしれぬ。一方で、買い控えが起きるかもしれぬ。 一%下げれば、家計は助かるかもしれぬ。一方で、財源は減るかもしれぬ。 どちらにも、理由がある。 だから、簡単 ...