【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―令和のにゃめんなよ 編―

2026年1月10日

吾輩は猫である ―令和のにゃめんなよ 編―

吾輩は猫である。名はまだない。

最近、街は穏やかだ。
言葉はやさしくなり、
角は丸く削られ、
争いは通知音の向こうで起きる。
だが、油断してはならぬ。

令和の世においても、
「にゃめんなよ」は健在である。
声を荒げる必要はない。
牙を見せる必要もない。
ただ、背筋を伸ばして“自分である”こと。

吾輩は知っている。
人は忙しいと、
小さな存在を見落とす。
だが、静かに場を読む猫は、
一瞬で空気を変える。

列に割り込まれそうになれば、
一歩だけ前に出る。
無理を押し付けられれば、
黙って距離を取る。
争わず、しかし退かない。
それが令和流の“にゃめんなよ”だ。

飼い主が疲れた夜、
吾輩は膝に乗る。
言葉はいらぬ。
存在が、主張になる。
「ここは譲らぬ」
その温度で、十分に伝わる。

吾輩は猫である。名はまだない。
だが覚えておくがよい。
穏やかさは弱さではない。
静かな自尊心こそ、
時代を渡る最強の爪なのだ。

静けさに 芯を忍ばせ にゃめんなよ


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gonta

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