【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―猫シェアハウス編―

2026年3月23日

吾輩は猫である ―猫シェアハウス編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

最近、
家の中に猫が増えた。
理由は知らぬ。
だが、
皿は増え、
寝床も増えた。

人間はこれを、
シェアハウスと呼ぶらしい。

猫は、
群れぬ。
だが、
共にいることはある。

距離を保ち、
場所を分け、
干渉しすぎぬ。
それで、
だいたいうまくいく。

窓辺は人気だ。
日当たりは、
早い者勝ち。
だが、
長く居座ると、
無言の圧が来る。

皿の順番、
水の場所、
寝る位置。
すべてに、
言葉なきルールがある。

破れば、
空気が変わる。
守れば、
何も起きない。

何も起きないことが、
最も良い状態である。

人間は、
仲良くすることを
求める。
だが、
猫は知っている。

仲良くするより、
無理をしない方が長く続く。

近すぎず、
遠すぎず。
必要な時だけ、
そっと寄る。

それが、
猫の共同生活である。

吾輩は猫である。
中心には立たぬ。
だが、
どこにも居場所がある。
社会とは、
全員が無理なく居られる
配置のことである。


寄らぬほど
ちょうど良き距離
春の猫


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gonta

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