【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―猫クエスト I &II編―

2025年12月13日

吾輩は猫である ―猫クエスト I &II編―

(冒険のはじまり)

吾輩は猫である。名はまだない。

静かな昼下がり、吾輩の家の押し入れが光った。
気になって覗き込むと、そこには不思議な古文書。
表紙にはこう書かれていた。
「ネコ勇者求ム」

気づけば吾輩は、
剣とマントを装備し、見知らぬ草原に立っていた。
――どうやら異世界である。

そこへ、白ひげのフクロウ賢者が現れた。
「勇者よ、ネズミ王がご飯ストックを奪った。
 取り返してくれぬか。」

ご飯ストック……
それは使命である。
吾輩は胸を張って答えた。
「よかろう。行こうではないか。」

旅の途中、
スライム型ほこり軍団に絡まれ、
犬騎士団に吠えられ、
宝箱だと思ったらただのダンボールだったりと、
なかなか波乱の展開だった。

だが吾輩は見事、ネズミ王の城に乗り込み、
知恵としなやかな身のこなしで勝利した。
取り戻したご飯袋は、
陽光を反射して神々しく輝いていた。

吾輩は猫である。名はまだない。
だが、使命を果たした勇者である。

光受けて にゃん勇者立つ 春の草

(帰還、そして真の敵)

冒険を終えた吾輩は、
古文書の魔力により元の世界へ戻った。

だが帰宅すると、飼い主が困り顔で言った。
「ご飯……全然足りてないんだけど?」

はたと気づいた。
ネズミ王から奪い返した袋は、
どうやら“異世界版”のご飯で、
現実には反映されないらしい。

すると部屋の隅で、例の古文書が再び光った。
「続編開始じゃ」とフクロウ賢者の声。
次なる敵は――
“巨大サカナ影”
人類と猫類の平和を脅かす者らしい。

吾輩はあきらめたように伸びをした。
冒険は疲れるが、
誰かがやらねばならぬ。
(飼い主のために、ご飯のために。)

IIでは、
・空飛ぶキャットライダー
・迷いのダンボール迷宮
・ちゅ〜るの滝
などを突破し、
最終的に巨大サカナ影を、
知恵とジャンプ力で撃退した。

その後、賢者が言った。
「最後に守るべきものは、
 ご飯でも宝でもない。
 信頼する相手の笑顔じゃ。」

吾輩は飼い主の元に戻り、
静かにひざに乗った。
そこにこそ、冒険の答えがあった。

吾輩は猫である。名はまだない。
だが、二つの世界を旅した勇者である。

旅終えて 膝のぬくもり 真の宝


  • この記事を書いた人

gonta

-【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編