【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―建国記念日 編―

2026年2月27日

吾輩は猫である ―建国記念日 編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

朝が、
いつもより澄んでいる。
空は高く、
風は冷たい。

人間はこの日を、
建国記念の日と呼ぶ。

国の始まりを、
思い出す日らしい。
だが、
始まりとは、
一度きりの出来事ではない。

人が集まり、
暮らし、
守り、
変え、
また守る。
その繰り返しの上に、
今日がある。

旗が揺れる。
色は変わらぬが、
見る人は変わる。
歴史は、
書き足されながら続いていく。

吾輩は思う。
建てるとは、
壊さぬことではなく、
手入れを続けることだと。

家も、
庭も、
社会も、
放っておけば荒れる。
静かな維持こそ、
最も地味で、
最も大きな営みである。

祝うことは、
騒ぐことではない。
立ち止まり、
今ある場所を確かめることだ。

吾輩は猫である。
国を語らぬ。
だが、
続いてきたものの重みは知っている。
建国とは、
今日も壊さず、
明日へ渡すことなのだ。

旗揺れて
続く手入れに
春近し


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gonta

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