【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―世界の壁 編―

2026年7月6日

吾輩は猫である ―世界の壁 編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

目の前に、
高い壁がある。

越えようとしても、
届かぬ。

人間はこれを、
世界の壁と呼ぶ。

国内では、
通用した。
努力も、
技術も、
自信もあった。

だが、
世界は、
その少し先にいる。

速さも、
強さも、
精度も。

ほんの少しの差が、
決定的な差になる。

吾輩は思う。
世界の壁とは、
才能の壁ではないと。

積み重ねの壁である。

一日では埋まらぬ。
一か月でも難しい。

だが、
一歩ずつ近づくことはできる。

人間は、
敗北を恐れる。
だが、
世界を知ることなく、
強くはなれぬ。

負けることで、
足りないものが見える。

勝つことで、
足りていたものがわかる。

その両方が、
成長をつくる。

猫は、
高い塀を見れば、
何度か跳ぶ。

届かなければ、
別の場所を探す。

諦めるのではない。
越え方を変えるだけだ。

吾輩は猫である。
世界一にはならぬ。
だが、
高い壁の意味は知っている。
世界の壁とは、
越えられないものではなく、
昨日の自分を越え続けた者だけが、
ようやく手をかけられる場所なのだ。


高き壁
越える相手は
昨日の我


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gonta

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