【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―酷暑日 編―

2026年8月9日

吾輩は猫である ―酷暑日 編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

朝から、
空気が重い。

陽が昇ったばかりだというのに、
地面はすでに熱を持ち、
窓辺にも逃げ場がない。

人間はこれを、
酷暑日と呼ぶ。

暑いという言葉だけでは、
足りないらしい。

少し歩くだけで、
汗が流れる。

車の中は、
あっという間に熱くなる。

道路も、
屋根も、
室外機の風も、
街全体を温めていく。

吾輩は思う。

こういう日は、
我慢してはならぬ。

猫は、
暑ければ動かない。

涼しい床を探し、
日陰へ移り、
水を飲み、
体力を使わぬ。

それは、
怠けではない。

命を守るための、
正しい判断である。

人間は、
暑くても働こうとする。

予定がある。
約束がある。
少しくらいなら大丈夫だと、
外へ出ようとする。

だが、
酷暑に根性は通じぬ。

冷房を使う。

水分と塩分を取る。

無理な外出を避ける。

子供や高齢者、
動物の様子を、
いつもより注意して見る。

それだけで、
守れる命がある。

特に猫は、
不調を言葉にできぬ。

食欲がない。

呼吸が速い。

いつもより動かない。

小さな変化を、
見逃してはならない。

吾輩は猫である。
暑さと戦うつもりはない。
勝てぬ相手とは、
距離を取る。
酷暑日とは、
無理に頑張る日ではなく、
命を最優先にして、
予定や行動を変える日なのだ。


暑き日は
予定を捨てて
命取る

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gonta

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