【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―猫、夏にへたる 編―

2026年8月19日

吾輩は猫である ―猫、夏にへたる 編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

暑い。

それしか、
言葉が出ぬ。

朝から床に伸び、
昼には動かず、
夜になって、
ようやく少し元気になる。

人間はこれを、
「へたってるね」と言う。

その通りである。

猫は、
無駄な体力を使わぬ。

暑ければ、
寝る。

涼しい場所へ移る。

水を飲む。

それが、
夏を生き抜く知恵である。

吾輩は思う。

頑張ることは、
いつでも正しいわけではない。

暑い日に、
無理をする。

眠いのに、
休まない。

疲れているのに、
「まだ大丈夫」と言う。

それは、
賢さではない。

猫は、
自然には逆らわぬ。

暑さには、
暑さの過ごし方がある。

だから、
秋になれば、
また元気に走り回れる。

人間は、
一年中同じように働こうとする。

だが、
季節には季節のリズムがある。

夏は、
少し力を抜いてよい。

休むことも、
立派な仕事である。

吾輩は猫である。
今日は少し、
へたっている。

だが、
それでよい。

夏とは、
頑張る季節ではなく、
無事に乗り切る季節なのだから。


へたりつつ
秋への力を
蓄えり

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gonta

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