【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―液体窒素 イボ退治 編―

2026年9月26日

吾輩は猫である ―液体窒素 イボ退治 編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

人間は、
体に小さなできものができると、
しばらく様子を見る。

そのうち治る。

痛くないから大丈夫。

そう思っているうちに、
なかなか消えない。

人間はこれを、
イボと呼ぶ。

そして、
病院へ行くと、
今度はとても冷たいものが出てくる。

人間はこれを、
液体窒素と呼ぶ。

吾輩は思う。

冷たいもので、
なぜ退治できるのか。

聞けば、
ものすごく低い温度で患部を凍らせ、
少しずつ処置していくらしい。

なるほど。

熱して倒すのではない。

凍らせるのである。

人間の医療は、
なかなか容赦がない。

処置を受けた人間は言う。

「痛い。」

だが、
少し経つとまた言う。

「まあ、我慢できる。」

そして、
次の診察でもまた冷やされる。

吾輩は思う。

一度で終わらぬこともあるらしい。

何度か繰り返し、
少しずつ小さくしていく。

なかなか地道である。

人間は、
すぐ結果を求める。

一回で治したい。

すぐ消したい。

だが、
体は機械ではない。

少しずつ反応し、
少しずつ戻っていく。

猫も、
傷ができれば、
一晩で元通りにはならぬ。

舐めすぎず、
休み、
少しずつ治す。

大切なのは、
途中で放り出さないことなのだろう。

吾輩は思う。

イボのような小さなものほど、
後回しにされやすい。

だが、
気になるなら早めに診てもらう。

必要なら、
きちんと処置する。

そして、
治るまで付き合う。

それが、
結局いちばん近道なのかもしれぬ。

吾輩は猫である。
液体窒素は遠慮したい。

ただでさえ、
冷たい診察台は苦手である。

だが、
小さな違和感を放っておかず、
少し痛くても早めに整えることの大切さは知っている。

液体窒素によるイボ退治とは、
一瞬で消す魔法ではない。

小さな不調に、
少しずつ向き合っていく、
なかなか根気のいる治療なのだ。


冷たくて
痛いが未来は
つるり肌

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gonta

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