吾輩は猫である(現代編)

吾輩は猫である ― 議員削減 編―

2025年11月4日

吾輩は猫である ― 議員削減 編―

吾輩は猫である。名はまだない。

夕方のニュースで、飼い主がテレビに向かってつぶやいた。
「議員の数を減らすらしいよ」
吾輩は耳をぴくりと動かした。
――議員とは、人間の群れのリーダーのことか?

スタジオでは専門家が言う。
「無駄をなくし、効率的な政治を」
しかし、別の人は反論する。
「数を減らせば、多様な声が届かなくなる」
人間というのは、何かを減らしても増やしても、
必ず揉める生き物らしい。

猫の社会では、単純である。
多すぎれば喧嘩が増え、
少なすぎれば見張りが足りぬ。
だから、縄張りの大きさに合わせて自然に調整される。
これを「猫的バランス政治」と呼ぶ。

吾輩は思う。
大事なのは“数”よりも“質”であろう。
寝てばかりの議員より、
一匹でも本気で動く猫議員がいれば、
町はもっと平和になるはずだ。

ニュースが終わるころ、飼い主が言った。
「減らすより、ちゃんと働いてくれたらいいのにね」
吾輩は尻尾で同意を示した。

吾輩は猫である。名はまだない。
だが、国を動かす前に、
まずは自分の皿をきれいにするところから始めたい。

数よりも 誠で回る 世の仕組み


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gonta

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