吾輩は猫である。名前はまだな 暦に、同じ数字が並ぶ日がある。二、二、二。人間は少し騒がしくなる。 どうやら、猫の日らしい。 普段は気づかぬくせに、今日はやけに写真を撮る。特別なおやつが出て、声の調子も柔らかい。 吾輩は思う。猫であることに、日付は必要だろうかと。 猫は、毎日が猫である。甘える日も、離れる日も、同じ顔で暮らしている。 だが、悪くはない。年に一度くらい、人間が素直になる日があっても。 棚には猫の絵、画面にも猫、店先にも猫。急に増えた気がするが、元からいたのは吾輩のほうだ。 二が三つ並ぶだけで、 ...