吾輩は猫である。
名前はまだない。
人間が、
急に家にいる時間が増えた。
朝も、昼も、夜も、
どこか落ち着かぬ気配がある。
人間はこれを、
長期連休と呼ぶ。
休む日が、
続くらしい。
予定を立て、
出かけ、
また戻る。
その間、
家の空気も少し変わる。
吾輩は思う。
連休とは、
なかなか騒がしいものだと。
いつもの時間に、
いつもの場所が使えぬ。
寝ていると、
撫でられる。
静かにしていると、
構われる。
悪くはない。
だが、
多すぎる。
猫にとって、
大切なのは、
変わらぬ流れである。
食べ、
寝て、
起きて、
また寝る。
それが、
最も安定している。
人間は、
変化を楽しむ。
だが、
変わらぬことの価値も、
忘れてはならぬ。
連休が終われば、
また静けさが戻る。
それでよい。
吾輩は猫である。
連休は持たぬ。
だが、
日常の強さは知っている。
休みとは、
特別なことではなく、
普段を取り戻すことなのだ。
休みとは
変わらぬ日々を
知ることか