【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―猫サッカー 編―

2026年5月12日

吾輩は猫である ―猫サッカー 編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

丸いものが、
転がる。
それだけで、
空気が変わる。

人間はこれを、
サッカーと呼ぶ。

蹴る。
追う。
奪う。
そして、
また転がる。

猫にとって、
球は目的ではない。
動くこと自体が、
意味である。

吾輩は、
一歩踏み出す。
速さはある。
だが、
方向は読まぬ。

転がるものに、
正解はない。

人間は、
戦術を組む。
配置を決め、
役割を与える。

だが、
猫は違う。

全員が、
ボールを見る。
全員が、
同時に動く。
そして、
時にぶつかる。

それでも、
成立する。

吾輩は思う。
秩序とは、
必ずしも整列ではないと。

混沌の中にも、
流れはある。
誰かが触り、
誰かが止め、
また次へつながる。

やがて、
一瞬の隙に、
球はゴールへ向かう。

それで、
よい。

吾輩は猫である。
戦術は持たぬ。
だが、
転がる流れは知っている。
サッカーとは、
制御と自由が
交差する遊びなのだ。


球ひとつ
追えば世界が
動き出す


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gonta

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