吾輩は猫である。
名前はまだない。
同じ動きでも、
場所が変われば、
意味が変わる。
人間はこれを、
ホームとアウェイと呼ぶ。
ホームでは、
空気が読める。
匂いも、
音も、
すべてが馴染んでいる。
動きは自然で、
判断も速い。
一方、
アウェイでは、
一歩が重い。
同じ距離でも、
遠く感じる。
周囲を見て、
音を聞き、
確かめながら進む。
吾輩は思う。
実力とは、
環境と切り離せぬと。
同じ力でも、
出方は変わる。
慣れが、
精度を支えている。
人間は、
アウェイを不利と呼ぶ。
だが、
それだけではない。
知らぬからこそ、
慎重になる。
慎重だから、
見落とさぬこともある。
ホームでは、
速い。
だが、
時に雑になる。
アウェイでは、
遅い。
だが、
時に正確になる。
どちらも、
一長一短。
吾輩は猫である。
縄張りは持つ。
だが、
外も知っている。
本当の強さとは、
どこでも
自分の動きを保てることなのだ。
慣れの地と
知らぬ地それぞれ
技を持つ