【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―恋人と並ぶ 編―

2026年5月19日

吾輩は猫である ―恋人と並ぶ 編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

速さの中に、
静けさがある。
外の景色は流れ、
内の時間は、
ゆっくり進む。

隣に座る。
ただそれだけで、
距離は縮まる。

言葉は、
多くなくてよい。
同じ方向を見て、
同じ揺れを感じる。

それで、
十分である。

吾輩は思う。
関係とは、
近づくことではなく、
並ぶことだと。

向かい合えば、
違いが見える。
並べば、
景色が揃う。

速さはある。
だが、
焦りはない。
時間は、
二人の間で整う。

時に、
言葉が途切れる。
だが、
気まずさはない。

沈黙もまた、
共有されている。

やがて、
目的地に着く。
立ち上がり、
それぞれの歩みへ戻る。

だが、
並んだ時間は、
確かに残る。

吾輩は猫である。
隣に座ることは少ない。
だが、
並ぶ意味は知っている。
関係とは、
同じ速さで
同じ方向を見られることなのだ。


並び見て
同じ景色に
心寄る


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gonta

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