吾輩は猫である。
名前はまだない。
光が、
常にある場所がある。
強く、
逃げ場のない光。
人間はそれを、
芸能生活と呼ぶ。
見られることが、
前提となる。
振る舞いも、
言葉も、
常に外へ向いている。
だが、
光の裏には、
必ず影がある。
吾輩は思う。
見られるとは、
なかなか重いことだと。
期待され、
比較され、
評価される。
それでも、
立ち続ける。
同じように見えて、
同じ日はない。
調子の良い日も、
そうでない日も、
すべてが並ぶ。
人間は、
華やかさを見る。
だが、
続けるための整えは、
あまり見えぬ。
体調、
気持ち、
距離。
それらを保ちながら、
前に出る。
吾輩は、
光を好まぬ。
だが、
静かに見ている。
続ける者の、
わずかな揺れを。
吾輩は猫である。
舞台には立たぬ。
だが、
見られ続ける重さは知っている。
芸能生活とは、
外の光と、
内の静けさを
同時に保つ生き方なのだ。
光浴び
影を整え
続けけり