吾輩は猫である。
名前はまだない。
美しいだけでは、
長くは残らぬ。
賢いだけでも、
人は近づかぬ。
人間はこれを、
才色兼備と呼ぶ。
見た目と、
中身。
華やかさと、
実力。
両方を持つ者は、
確かに目を引く。
だが、
本当に難しいのは、
その均衡を保つことだ。
吾輩は思う。
魅力とは、
一つでは成立せぬと。
外側だけなら、
時間で薄れる。
内側だけなら、
伝わりにくい。
だから、
両方を磨く。
猫もまた、
毛並みを整える。
だが同時に、
距離感を読み、
空気を見ている。
ただ綺麗なだけでは、
生き残れぬ。
人間は、
「完璧」を求める。
だが、
本当に惹かれるのは、
少しの隙を持つ者だ。
強すぎず、
近寄りがたすぎず。
その余白が、
魅力になる。
吾輩は猫である。
才も語らず、
色も誇らぬ。
だが、
整え続けることの価値は知っている。
才色兼備とは、
外と内を
静かに磨き続ける姿なのだ。
美しさ
磨くは外より
内の芯