【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―出張 編(スーツを着てるにゃん)―

2026年6月27日

吾輩は猫である ―出張 編(スーツを着てるにゃん)―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

今日は、
少し様子が違う。
慣れぬ服、
慣れぬ鞄、
そして、
少し早い朝。

人間はこれを、
出張と呼ぶ。

遠くへ行き、
別の場所で働く。
移動もまた、
仕事の一部らしい。

スーツを着ると、
空気が変わる。
背筋が伸び、
歩き方まで、
少し固くなる。

吾輩は思う。
服とは、
気分を変える装置でもあると。

猫は、
毛皮を着替えぬ。
だが、
人間は装いで
役割を切り替える。

駅へ向かい、
人の流れに乗る。
新幹線、
会議室、
知らぬ街。

少し疲れる。
だが、
景色は変わる。

いつもの場所を離れると、
見えなかったものが見える。
それも、
出張の意味なのかもしれぬ。

帰る頃には、
スーツもしわになる。
緊張も少し抜け、
ようやく日常へ戻る。

吾輩は猫である。
名刺は持たぬ。
だが、
外へ出て得る刺激は知っている。
出張とは、
仕事をしながら、
少し世界を広げる旅なのだ。


スーツ着て
知らぬ景色へ
歩き出す


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gonta

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