【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―猫インプラント 編―

2026年8月25日

吾輩は猫である ―猫インプラント 編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

人間は、
歯を失っても、
また噛めるようにしようとする。

なかなか諦めが悪い。

人間はこれを、
インプラントと呼ぶ。

歯がなくなった場所に、
新しい土台をつくり、
その上に歯を置く。

なるほど。

失ったものを、
別の方法で補うらしい。

吾輩は思う。

技術とは、
元に戻すことではない。

失った後でも、
暮らしを続けられるようにすることだ。

噛む。

食べる。

笑う。

毎日当たり前にしていることほど、
できなくなった時に、
その大切さが分かる。

だが、
入れたら終わりではない。

人間は、
そこを忘れがちである。

磨く。

診てもらう。

違和感があれば、
早めに相談する。

新しい歯だからこそ、
手入れが必要になる。

吾輩は思う。

これは、
機械にも似ている。

新しくしたから大丈夫。

高いものだから大丈夫。

そんな保証は、
どこにもない。

長く使えるかどうかは、
その後の付き合い方で決まる。

猫も、
歯は大事である。

美味しく食べられることは、
生きる楽しみそのものだ。

だから、
噛めるということを、
当たり前だと思ってはならぬ。

吾輩は猫である。
インプラントは入れぬ。
だが、
食べる喜びを守るために、
技術と手入れの両方が必要なことは知っている。

猫インプラントとは、
失ったものを嘆くための技術ではなく、
これからも美味しく食べていくための、
新しい支えなのだ。


噛めること
当たり前こそ
宝なり

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gonta

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