【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―国際規格 編―

2026年9月1日

吾輩は猫である ―国際規格 編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

人間は、
国が違っても、
同じように通じる決まりを作ろうとする。

人間はこれを、
国際規格と呼ぶ。

寸法。

品質。

安全。

情報セキュリティ。

環境。

それぞれの国が、
好き勝手なやり方をしていては、
物も仕組みも、
うまくつながらない。

だから、
共通の物差しを作る。

吾輩は思う。

これは、
なかなか大切なことである。

猫の世界でも、
相手の尻尾が大きく膨らんでいれば、
だいたい近づかない。

耳が後ろへ倒れていれば、
少し距離を取る。

国は違っても、
猫語には、
それなりの共通規格があるらしい。

人間の規格も、
似たようなものだ。

「このやり方なら、
一定の品質が期待できる。」

「この基準を満たせば、
互いに確認しやすい。」

共通の約束があるから、
知らない相手とも仕事ができる。

だが、
吾輩は思う。

規格を守れば、
すべて安心というわけでもない。

認証を取った。

書類もそろえた。

手順書も作った。

それだけで満足してしまえば、
中身が置いていかれる。

規格とは、
立派な額縁ではない。

日々の仕事を、
より良くするための物差しである。

人間は、
時に規格に合わせることを目的にしてしまう。

だが本来は、
安全にするため。

品質を上げるため。

互いに信頼するため。

その目的を忘れてはならぬ。

吾輩は猫である。
ISO番号は覚えぬ。

だが、
誰とでも通じる約束があれば、
争いが減ることくらいは分かる。

国際規格とは、
世界中を同じ形にするためのものではない。

違う国、
違う組織、
違う人が、
同じ土俵で信頼し合うための、
共通の言葉なのだ。


違えども
物差し揃えば
道つながる

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gonta

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