吾輩は猫である。名はまだないが、大阪の片隅でそこそこ長く生きている。最近どうも町がそわそわしている。人間どもが「万博!万博!」と騒ぎ出したのはいつの頃からだったか。 「未来社会の実験場」だの、「空飛ぶクルマ」だの、吾輩にはよくわからぬが、何か大きな宴が開かれるらしい。しかも、莫大な金と時間をかけて作っておる。ニュースでは、予算が膨らんで目玉のパビリオンが間に合わぬとか、建設現場が暑さで大変だとか――人間は相変わらず、賑やかに自分で穴を掘っては埋めている。 「子どもたちの未来のため」と誰もが言うが、隣の空き ...