【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―ギフト 編―

2026年6月11日

吾輩は猫である ―ギフト 編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

箱が、
静かに置かれている。
中身は見えぬ。
だが、
そこには意味がある。

人間はこれを、
ギフトと呼ぶ。

渡すという行為に、
言葉以上のものを込める。
形は小さくとも、
想いは軽くない。

吾輩は思う。
贈り物とは、
物ではないと。

選ぶ時間、
考える過程、
相手を思う間。
それらすべてが、
中に入っている。

高価である必要はない。
だが、
無関心では成立せぬ。

人間は、
受け取る瞬間を見る。
だが、
本当の価値は、
渡すまでの間にある。

猫は、
時に何かを持ってくる。
葉、
糸、
小さなもの。
意味は不明でも、
そこには意図がある。

それで、
十分だ。

吾輩は猫である。
包みはしない。
だが、
渡す心は知っている。
ギフトとは、
相手の中に
自分の時間を置くことなのだ。


物よりも
想う時間が
贈りもの


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gonta

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