吾輩は猫である。
名前はまだない。
昨日より、
少し高い。
パンも、
牛乳も、
猫缶も。
人間はこれを、
インフレと呼ぶ。
物の値段が、
少しずつ上がる。
適度なら、
経済は動く。
だが、
速すぎれば、
暮らしは追いつかぬ。
吾輩は思う。
インフレとは、
悪でも善でもないと。
問題なのは、
速さである。
給料より速く、
物価が上がれば苦しい。
生産より速く、
お金が増えても苦しい。
世界の出来事、
エネルギー価格、
天候、
為替。
一つではなく、
多くの要因が重なって動く。
だから、
「これだけやれば防げる」
という答えはない。
人間は、
景気も守りたい。
物価も抑えたい。
だが、
その二つは、
時に同じ方向を向かぬ。
だからこそ、
慎重な舵取りが求められる。
吾輩は猫である。
値札は見ぬ。
だが、
毎日が安心して暮らせることの大切さは知っている。
インフレを防ぐとは、
物価だけを見ることではなく、
暮らし全体のバランスを守ることなのだ。
上がる値も
暮らしの釣り合い
守りたい