吾輩は猫である(現代編)

吾輩は猫である ―情報処理安全確保支援士 合格編 ―

2025年7月22日

吾輩は猫である ―情報処理安全確保支援士 合格編 ―

吾輩は猫である。名はまだない。
だが今では、「セキスペ」と呼ばれている。

――登録セキスペ。
国家資格である。
「猫がそんなもの取れるか!」と笑われるかもしれないが、
吾輩は日々、家の情報と平和の安全を確保している。

たとえば、飼い主のノートパソコン。
パスワードつけてると思いきや、
「1234」や誕生日、いや「neko2020」……甘い。甘すぎる。

キーボードの上にドカッと乗って、入力妨害してやった。
それもすべて、ブルートフォース対策である。

猫の手で 守るデータと キーボード

ルーターの場所?
ちゃんと日なたの近くだ。
パケットの流れは目に見えぬが、
吾輩には空気のざわめきで分かる。

不審者が来たときは、すばやく玄関前でスタンバイ。
飼い主が「え、来客に警戒心すご…」と言うが、
これは**SOC(Security Operation Cat)**としての職務である。

試験勉強は大変だった。
TCP/IPがどうの、暗号化アルゴリズムがなんだの、
正直言って、猫の辞書には載ってない言葉ばかりだった。

だが飼い主が深夜に「もうダメかも…」とつぶやいた夜、
そっとひざの上に乗って、温度と気配を共有してやった。

「この子がいると安心するんだよね」
――そう、それが吾輩の本質である。

セキュリティとは、安心感の演算である。

そして、先日。
飼い主の合格通知とともに、
吾輩も胸を張ってこう言った。「吾輩も、支援士である」と。


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gonta

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