吾輩は猫である。
名前はまだない。
音が鳴る。
気づけば、
体が少し動く。
人間はこれを、
踊りと呼ぶ。
上手い者もいる。
リズムに乗る者もいる。
少しずれる者もいる。
だが、
笑っている者が、
一番楽しそうだ。
吾輩は思う。
踊りとは、
技術を競うものではないと。
心が動いた時、
体も自然に動く。
それだけで、
十分なのである。
猫は、
嬉しい時、
尻尾が立つ。
楽しい時、
駆け回る。
眠る前には、
突然走り出す。
人間には理解できぬらしいが、
あれも猫なりの踊りなのかもしれぬ。
誰かに見せるためではない。
今という時間を、
楽しむために動く。
人間は、
うまく踊ろうとする。
だが、
本当に大切なのは、
うまさではなく、
楽しさである。
吾輩は猫である。
盆踊りは踊らぬ。
だが、
気分が良ければ、
部屋中を駆け回る。
猫踊りとは、
心が弾んだ瞬間に、
自然と始まる喜びの表現なのだ。
心弾み
気づけば猫も
舞い踊る