【吾輩は猫である 現代版】猫視点で描くオリジナル短編

吾輩は猫である ―猫王国 編―

2026年7月3日

吾輩は猫である ―猫王国 編―

吾輩は猫である。
名前はまだない。

もし、
猫だけの国があったなら。
人間は時々、
そんな想像をする。

人間はそれを、
猫王国と呼ぶ。

だが、
実際の猫社会は、
案外静かだ。

必要以上に争わず、
無理に群れず、
距離を保ちながら共にいる。

王はいるのか。
いや、
たぶん曖昧である。

力だけでは、
長くは保てぬ。
縄張り、
空気、
順番。
それらが、
静かに均衡を作る。

吾輩は思う。
本当に安定した国とは、
声が大きい者ではなく、
距離感を知る者が支えていると。

無理に支配せず、
必要以上に奪わぬ。
近づきすぎれば離れ、
離れすぎれば戻る。

それで、
全体は保たれる。

猫王国には、
法律は少ない。
だが、
暗黙の秩序はある。

日向は分け合い、
危険は察知し、
眠る時は、
少し安心する。

それだけで、
十分豊かだ。

吾輩は猫である。
王にはならぬ。
だが、
穏やかな縄張りの価値は知っている。
猫王国とは、
争わずとも成り立つ
静かな均衡の世界なのだ。


争わず
距離で保てる
猫の国


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gonta

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