吾輩は猫である。名前はまだない。 人間が、急に家にいる時間が増えた。朝も、昼も、夜も、どこか落ち着かぬ気配がある。 人間はこれを、長期連休と呼ぶ。 休む日が、続くらしい。 予定を立て、出かけ、また戻る。その間、家の空気も少し変わる。 吾輩は思う。連休とは、なかなか騒がしいものだと。 いつもの時間に、いつもの場所が使えぬ。寝ていると、撫でられる。静かにしていると、構われる。 悪くはない。だが、多すぎる。 猫にとって、大切なのは、変わらぬ流れである。 食べ、寝て、起きて、また寝る。 それが、最も安定している。 ...