吾輩は猫である。名はまだない。 ある朝、目を覚ますと、いつものリビングではなく、金色の光に包まれた巨大な城門の前に立っていた。 門にはこう刻まれている。「ようこそ、ねこねこ王国へ」 どうやら吾輩、異世界に召喚されたらしい。 王国の中央広場では、千匹の猫がゆったりとくつろぎ、毛づくろい大会やにゃんこ相撲が行われている。食堂には終わらぬカリカリバイキング、王室にはちゅ〜るの泉まであるという。 そんな楽園の中心に、ねこねこ王国を統べる“王猫(キングキャット)”が現れた。白く長いひげ、気品あるしっぽ――どこからど ...