吾輩は猫である。
名前はまだない。
戻るという選択と、
離れて働くという選択。
どちらも、
今の時代の形である。
人間はこれを、
Uターンとリモートと呼ぶ。
故郷に戻れば、
空気は穏やかだ。
時間はゆっくり流れ、
人との距離も近い。
だが、
仕事の選択肢は、
限られることがある。
一方、
リモートであれば、
場所に縛られぬ。
都市の仕事を、
遠くで担える。
だが、
関係は薄くなり、
場の空気は届きにくい。
吾輩は思う。
両立とは、
常に可能ではないと。
どちらも得ようとすれば、
どちらも中途になる。
戻るなら、
その土地に根を張る。
離れるなら、
距離を引き受ける。
選ぶとは、
何かを手放すことだ。
人間は、
すべてを取りたがる。
だが、
条件は揃わぬ。
だからこそ、
何を優先するかを決める。
吾輩は猫である。
縄張りを持つ。
だが、
離れることもある。
Uターンとリモートとは、
異なる価値を持つ道であり、
同時には満たせぬこともあるのだ。
欲張れば
どちらの道も
遠くなる